王都ディルニール

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「ま、なんでもいいか。」 「マスターらしいでござるな。ではこれで完了でござるな!」 「待てリン。まだ魔紙を使ってないだろ。」 マスターがそう言うとリンは「そうであったでござる。」と魔紙を受け取り説明を始めた。 「カノン殿。これは魔紙と言ってでござるな魔力を少し流すと紙にある変化が起こるでござるよ。」 「変化ですか?」 カノンが問いかけると笑顔でリンが頷く。 「燃えれば火属性。濡れれば水属性。焦げれば雷属性。切れれば風属性。汚れれば土属性。後は稀に特殊なパターンがあるでござるがこれはその時に説明するでござるよ。」 リンはそう言うとカノンに魔紙を渡す。 「流す量は少しで大丈夫でござるよ。」 「はい!」 カノンは少し緊張しながらも魔紙に魔力を流す。 「・・・あれ?」 「おや?」 困惑するのは流した本人と説明したリン。 「これは珍しいな。」 マスターは腕を組みながら状況を確認する。 「何も起こらないですね・・・この場合はどうなるんですか?」 説明された変化は起こらず全くの無反応だった為カノンは少し、いやかなり困惑している。 「こんなパターンは初めて見たでござるな・・・マスター?」 リンは自分には判断不可能と察した為マスターに丸投げする。
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