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「リンさんに色々教えて貰えるのは嬉しいんですがそのせいでリンさんが依頼を受けれなくなったりしませんか?」
自分のせいで依頼を受けれないのなら冒険者として死活問題になるかもしれない。そう考えると手放しで喜ばべなかったのだ。
「拙者は特にお金に困ってる訳でもないでござるからな。最近依頼も受けてなかったしリハビリと思えばちょうどいいのでござるよ。」
恐らくカノンが受ける依頼ではリンのリハビリには到底ならないだろう。しかしそういう発言にリンの優しさが滲み出ていた。これ以上言うのは失礼にあたると感じたカノンはリンの申し出をありがたく受け入れることにした。
「ではお言葉に甘えてリンさんよろしくお願いします。」
カノンがペコリとお辞儀をするとリンは満足そうに笑った。
「話はまとまったか?それなら早速この依頼を受けてくれ。」
マスターが持ってきた一枚の紙をカノンは受け取った。
「もしかしてこれが依頼書ですか?」
「ああ。依頼書には依頼人や報酬、依頼内容などが書かれているからよく読むようにするんだぞ。今回は私が見繕ったが今後は自分で決めないといけない。」
マスターの言葉に次はリンが続いた。
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