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「そうでござるな。依頼を受けるにはランクなどの条件があるでござる。それを加味して自分には問題なく受けれるかを決めるでござるよ。一番に考えないといけないのは絶対に死なないこと。」
死なない限り何度でもチャレンジできる。しかし死ぬとそこで全てが終わるのだ。
カノンはリンの言葉をしっかりと胸の内に刻み込む。
「じゃあリンこいつを渡しとくから後はよろしく。」
「了解でござる。」
リンはマスターから依頼書と地図を受け取りギルドを出る。
慌ててカノンもそのあとをついていった。
「なるほどでござる。これならカノン殿の初陣にピッタリでござるな。」
リンの説明によると今回の依頼は街の中で出来るもので特にお金をかけて用意するものは無いという。
仕事内容は荷物の運搬。自宅から経営している店舗まで荷物を運んでもらいたいという内容だ。
これなら戦闘になる可能性は限りなく0で装備品も揃えられない現状のカノンにとってありがたい依頼となっていた。
(その辺はマスターがしっかりと考えてくれてるので安心でござるな。)
リンにはある程度マスターの考えが読めた。今回の依頼人は鍛冶屋の主人でギルドメンバーがよくお世話になっている人物だ。
今後装備品を揃える際この店舗を使うので今の間に顔合わせ、依頼を受けることで今後の取引を円滑に進めれるようにというマスターの配慮があったのだろうと推測した。
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