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「まぁ依頼っちゃ依頼なんだが正直ギルドに申請すんのも面倒臭いからな。お前達との個人契約って感じでどうだ?」
ドッソの提案にリンは少し考える。
「個人契約でござるか。」
「リンさん個人契約ってなんですか?」
カノンの質問に答えたのはドッソだった。
「個人契約ってのはなギルドを介さない契約の事で仕事内容や契約期間、報酬等を依頼人と冒険者で話し合って契約を行うものだ。」
「面識があったり信用できる人物としか結ばない契約方法でござるよ。ギルドを介さないという事は正式な契約では無いでござるから依頼達成後に報酬を払う前に依頼人がトンズラしても補償が無いでござる。」
「まあそんなことはしないがな。」
ドッソは豪快に笑うが正直リンは悩んでいた。別にドッソがどうこうという訳ではなくカノンの初めての依頼を個人契約というイレギュラーなものにしていいものだろうかという理由だった。
「仕事内容を聞いてから決めてもいいでござるか?」
「もちろんだ。依頼内容は荷物の運搬でここにある荷物を俺が所有している別の建物に運搬してもらいたい。量はまあまああるから日にちは1週間てところか。報酬は・・・そっちで決めてくれ。」
今いる工房には確かに荷物が散乱している。量も目に入るだけでもかなり多いので運搬先の場所によっては重労働になるだろう。
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