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「冒険者として生きていくならそういう知識は自分を助けるから王国に着いても知識は常に頭に入れておくといいぞ。」
「はい。」
先輩冒険者の助言はこれから冒険者として生きていくカノンにとって有難いものだった。
「さてそろそろ行くかの。」
ガノンは魔物避けを荷台の前後にひとつずつ取り付けるとホースの頭を撫でながら出発の準備を整える。
カノンも使った道具を近くの川で綺麗にするとガノンに返し荷台に乗り込んだ。
進み始めて少しした時ガノンは自身に生まれていた疑念をカノンにぶつけた。
「気になってたんだがウルフ系統は魔物避けのお陰で大丈夫だと思うが他の魔物が出た時はどうするつもりだ?その都度討伐して魔物避けを増やすのか?」
先程出発する前にカノンは念の為ルシフ草を少し採取していた。
「出たなら作るつもりですけど多分必要ないかと思います。」
「それはなぜだ?」
ガノンの問いかけにカノンは笑顔でとんでもない回答をした。
「あれから念の為魔力探知でこの周囲を警戒してますが他に魔物がいないんですよ。本当にこの辺りは平和ですね。」
「坊主魔力探知が出来るのか!?」
ガノンが驚くのは無理もない。この世界は魔力はあるが魔法を使えるのはほんのひと握り。魔法が使えれば王都の魔法士団体に所属でき将来安泰と言われるほど優遇されるのだ。
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