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「魔法が使えると言っても僕の場合は狩りに必須だった探索用の魔力探知と隠密用の魔力と気配の遮断しか出来ないですよ?」
「お前の村には魔王でも出るのか?」
ガノンは呆れ顔だ。こんな子供が魔力探知だけでなく遮断系統の魔法まで使えるなんて聞いたことがなかったからだ。
「そんな物騒なもの出ませんよ!?出ても熊とか猪とか一般的なものですよ。」
「一般的ねぇ・・・」
何か言いたげなガノンだったが突っ込むとまだまだ規格外エピソードが出そうだったのでこの辺で切り上げた。
「ちなみにその魔力探知の精度は信用出来るのか?」
「まぁ村の人にはお前は魔力探知だけは優秀だと言われてたので大丈夫だと思います。」
「なら信用するかのぅ。」
ガノンは一応自身でも魔力探知で周辺を警戒しながらホースを歩かせる。
しかしカノンの言った通り探知範囲に魔物は一匹も居なかった。
(この魔物避けなかなか優秀じゃの。後で作り方を聞いておくか。)
今後の物資の運搬がかなり楽になると思ったガノンは心の中でそう決めたのだった。
そこからは特に何も無く平和に王都の近くまで進むことが出来た。
「オォォイ坊主!王都が見えたぞぉ。」
そして冒頭のやり取りに戻るのであった。
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