運命の係決め

2/5
前へ
/66ページ
次へ
いよいよ、(かかり)()めの日。 ななちゃんと睦月(むつき)にはあらかじめ今年(ことし)()(もの)(がかり)になると宣言(せんげん)してる。 この学校(がっこう)では(みんな)一人(ひとり)(ひと)(かなら)(かかり)()つ事が()まってる。 だから、今日(きょう)のこの()でこの1年の行方(ゆくえ)()まる。 だって! 一年(かん)一緒(いっしょ)(かかり)なら絶対(ぜったい)(いま)より仲良(なかよ)くなれる。 長谷川(はせがわ)先生が司会(しかい)(つと)める。 クラス委員長(いいんちょう)()まれば、今後(こんご)はその(ひと)がクラス会の司会(しかい)をする。 今日(きょう)長谷川(はせがわ)先生が最後(さいご)まで司会(しかい)。 クラス委員長(いいんちょう)から決めていく。 わたしは聞いてなかったけど、睦月が立候補(りっこうほ)してた。 睦月のほかに二人が立候補(りっこうほ)してて、3人から多数決で選ぶことになった。 わたしはもちろん睦月に手をあげた。 結局(けっきょく)睦月がクラス委員長で次に多かった(はら)さんが副クラス委員長になった。 ななちゃんはなんと保健(ほけん)(がかり)。 わたしはなんとしても生き物係になる。 長谷川(はせがわ)先生が「生き物係に立候補(りっこうほ)する人」と教室(きょうしつ)()げかける。 わたしはピッと右手(みぎて)を上げた。 チラッと結城(ゆうき)君を見る。 結城(ゆうき)君もだるそうにだけど()()げてる。 わたしは(こころ)の中で「ヨシッ!」と(さけ)ぶ。 長谷川(はせがわ)先生が挙手(きょしゅ)した生徒(せいと)の名前を黒板(こくばん)()いていく。 木村(きむら) 田中(たなか) 前田(まえだ) 結城(ゆうき) ()(もの)(がかり)は6人までの()まりだから(いま)手を()げた人はみんな()(もの)(がかり)だ。 木村さんは4年生の時に同じクラスで田中君は5年生の時同じクラスだった。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加