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睦月の初恋を思いながら、わたしは全神経を結城君に向ける。
今振り返ると不自然だからわたしから結城君は見れない。
だけど、わたしたちの机の配置からして、今結城君はわたしの方に視線を向けてるはず。
わたしは背中を意識しながら先生の話を聞く。
その日1日、わたしは右斜め後ろを意識して過ごした。
1ヶ月はこの席。
この席の間にもう少し結城君と喋れるようになりたい。
今まで2年間も同じクラスだったのに、席も遠かったし、係も同じになったことがなかった。
中学校も同じなんだからこのままでもいいかなって思ったりするけど、
中学校になったら、もう少し生徒が増えるし、クラスも増える。
同じクラスになれる可能性は低くなる。
それに、結城君を好きになって告白する子だっていると思う。
私はもう2年も前から結城君が好き。
やっぱり、小学校のうちに仲良くなりたい。
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