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しかし、何かがおかしい。
電車の乗客は悲鳴をあげ、驚くほどスムーズに隣の車両へと逃げていく。
まだ遠くからたくさんの叫び声が聞こえる。ピアノの鍵盤を一気に全部叩いたような雑多な音だ。
どさくさに紛れて、さっき首を刺してやった男も消えてしまった。血痕を道しるべに鬼ごっこをしてもいいが、僕はもう満足している。
電車が目的の駅で止まり、僕はそそくさと降りようとした。が、扉が開いた瞬間、刺又を持った警察官が突入してきた。
今回の妄想はやけに凝っているな。
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