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だけど気まぐれは馬鹿にできない。
ある日、僕はいつもどおり部室の窓枠に切り取られた風景をスケッチしていた。
山のおかげで緑の差し色はあるが、ほとんどが建築物、つまり灰色や白の集合体。
都市開発で自然を薙ぎ倒した挙句の風景だが、人の手が入ることのなかった大きな山の迫力のせいで、どちらかというと自然が人工物を飲みこもうとしているように見える。
そんなことを思っているとき。
巨大な地震が発生した。
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