1.マジですか!?

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 ピピー。  主審の笛が響く。 「ゲームセット」  同じタイミングでアディショナルタイムも終了して、試合は負けた。  寛太の高校生活最後の大会が一回戦で終わった。  いつもの事だ、涙など出ない。  なにせ高校生活で一戦も勝利を味わった事などないのだ。 「ちょっとかーんたー」  ヤベッ、マネージャーの瞳がベンチからすっ飛んできた。  寛太はすかさず両手で顔を覆うと、芝生の上で仰向けになったまま、肩を震わせた。 「あんたねー」  瞳は寛太の顔を覗き込みながら、怒りを隠そうともせず大声を上げた。
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