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「おい、瞳、医務室一緒に行ってくれ」
熊ひげとあだ名の、顎髭をわさわさ蓄え、ボディビルダーのような体つきをした監督が言った。厳つい風体ながら、学校では倫理の先生をしている。
瞳はじーっと寛太を睨みつけた。
「な、なんだよ、…」
怯む寛太。
「………」
瞳の無言の圧力。
「だから、何だよ」
「嫌だ、男同士で行けば」
「あら、瞳ちゃんに振られたわ」
友也が言った。
と、瞳が大声をあげた。
「もっと、悔しがれってーの、知らない! 」
そう言ってベンチから走り去っていった。
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