灰色の空

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灰色の空

* 「もう、あれから2年経つんだね」 「──そうだな」 「私たち、このまま……生きていてもいいのかな」 「……」  二人だけのひっそりとした屋上。  校庭の向こうに広がる街並みを見下ろし、かすれた声でつぶやいた。  遠くを見つめる幼なじみの横顔からは、返事がない。  私の言葉は、ただの独り言として風に消えていく。  できることなら、2年前に戻りたい。  ──彼が生きていた、あの頃に。
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