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「社長、いきなりですが社長に相談がありまし…」
「結婚の事だな。」
社長はすでに事情を知っていたんだと思い、2人とも体がビクリとする。
「はい。」
冷や汗をかきながら返事をする。
「実際君たちは中学生からの関係だ。これだけ経った今でもお互いに愛し続けている。それならば別に私は許してもいいが。」
「本当ですか!」
「ただし、」
食いぎみに社長が言葉を発した。
「本来。この事務所では恋愛を認めていない。もし、結婚したことを公表すれば、世間からもこの事務所のグループからも批判がくるかもな。」
それくらいのことは私達はもうとっくに覚悟していた。
「私は正直言って、恋愛禁止というのが納得行かないのだよ。恋愛禁止というのは上からの指示であって、実際私は、芸能活動と私生活が両立出来ていればそれで良いし、結婚しても愛されるアイドルがいいと思うんだがな。」
「ありがたい意見をお持ちいただきありがとうございます。」
私とみひろくんは深々と頭を下げた。
「つまり、私の認める条件としてこの結婚というのは私とカノン君、みひろ君の3人だけの秘密ということだ。他の誰か1人にでもバレたら、どうなるか分かっているな?」
「はい。」
私とみひろくんは揃って返事をした。
これから私達の極秘結婚生活が始まる。
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