6年後の奇跡

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朝起きると、リビングが散らかっていた。 テーブルの上に置かれた汚れたままの食器。 脱ぎっぱのパジャマ溢れだしそうなゴミ箱。 今日、みひろくんは仕事で遠くへ行くので早く起きて早く出ていった。 もうダメだった。 「もう私…一緒に暮らせないかもしれない…」 私は思いきってみひろくんにLINEをした。             『ねぇみひろくん』 『何?』 『朝起きたら部屋散ら                かってたんだけど』 『ごめん、朝忙しかったから』              『そっか』  私はそれから返信をすることはなかった。
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