強引に

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強引に

手首を掴まれ、地下牢のような場所へ 連れて来られた。檻が何個もあるのだろう と想像していたがここには一つしか なかった。 「これを飲め」 「えっ、うぐっ」 強引に口の中に錠剤のような物を入れ られた。 「これは、自白剤だ。うちの隊士が 作ったもんでな、お前が隠し事なんざ 出来ないようにするもんだ」 「土方、さん」 「何て顔してるんだ藍。まぁ体温が 上昇して身体は火照っているだろうな。 慰めてやってもいいが、まず質問に 答えてもらわねぇとな。 お前はどこから来たんだ?」 食い入るような目で藍を見つめる。 明らかに罪人を見るような目では なかった。
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