最悪の日

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最悪の日

「はぁー、疲れたー」 帰宅した後、ベッドにダイブし仰向けに なった。久しぶりに自分の家に帰ったという 事もあり、全身の力が抜けていくのが 分かる。 「この生活も今日で終わるんだ」 研修医時代から勤務していた大学病院を 今日で辞めることになった。 理由は院長のせいだ。 「まぁ、嫌がらせもされなくなるし 眠れるしいいけど」 今年から外科部長に就任し、患者の治療方針 をチームで考え、実際に手術をする。 私が執刀医になることもあったが 第一助手をするケースが多かった。 若手に経験を積ませる事が大事だと 思っていたから。 でも院長はその方針に反対だった。 「反対するなら、何で指名したんだろう。 私が辞めればチームに迷惑はかけないと 約束したから、大丈夫だと思うけど・・」 院長の意見を無視し、方針を続けた結果 外科医の研修費を負担しない、給与を減額 すると言い出したのだ。研修医や若手の医者は給与がまだ低い為、研修費の自費は痛手 になる、給与減額など言語道断だ。 だから私が部長を辞める代わりに外科医の 負担になることはしないと約束した。 「あー、もう考えるのやめた!明日は どこか出かけたいな」 鞄の中にあるスマホを取り出し、何か イベントがないか調べていると 『~新撰組の隊士達が愛用したいた刀が 京都に~』 「京都か・・、最近行ったことないし 気分転換になるかも」 早速京都行きのチケットを予約し イベントのチケットも購入した。
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