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尋問へ
「女、お前の名は」
「は、はい。綾瀬藍と申します」
平助とはまるで違う雰囲気に藍の手は
小刻みに震えている。
「そうか・・お前に乱暴した奴は攘夷派の
人間だ。その内牢屋に入れられる」
「そ、そうですか・・」
「後はお前を尋問し、処罰を決めるのみ」
腕を掴もうとした際、藍は不意に下がった。
何か漠然とした恐怖が心を支配していた
からだ。
「ほぅ、私の手を避けるとは。
いい度胸だ、さてどんな罰を与え
ようか」
表情は笑顔だが、目は笑っていない。
腕を強く掴まれ部屋から出ると
更に奥の部屋に連れて来られた。
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