黒猫男爵

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夫の寝息を確かめて 伊都子は寝室を出た。 召し使い達にも振る舞い酒、 階下は人の気配が消えた。 二階奥の自室へ入って 夜着(やぎ)に変えると 「そんなに肌を出しては  我慢がならないでは  ありませんか」 バルコニーから声がした。 伊都子がガラス扉を開けると 薄闇に、黒マントの細身の男。 黒猫の仮面が伊都子を見詰めた。  
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