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「お、俺は……俺はな!ずっとクラスで苦しんできたんだ。醜い容姿だからって苛められて、冷たくされて、無視されて!お前らはそういう俺を見て見ぬフリした。いじめから俺を助けるどころか、一緒になって俺を馬鹿にしていやがった!……復讐されても文句は言えねえと思わねえか!?」
「ふ、復讐って……!」
「俺達のことを恨んでるから、この世界に一緒に連れてきた。この異世界でなら、俺達に復讐できると思ったってことか」
ずっと黙っていた蒼生が口を開く。
「さっき、チート能力がどうとか言ってたな。その能力で、俺達に何かする気なのか。どうするつもりなんだ?」
理解が早い奴は嫌いじゃない。コウジはにやりと笑ってみせた。
「その説明は……実演してやった方が、早いなあ」
「何?」
「おい、遠藤小夏!お前、俺の雌奴隷になれ!意思はそのまま、俺の奴隷として淫乱女に堕ちやがれえ!」
此処は宿屋。ボロボロのベッドが三つあるだけのこの部屋に、今自分達三人以外誰もいない。多少羽目を外したところで、誰にも咎められる心配はないだろう。コウジが小夏の名前を呼び、指さして命令した瞬間――立ち上がりかけた小夏の腰がよろよろと砕けていった。
「へ、え……な、何、これ……!?」
ぶわ、と室内の熱が上がったような気がした。小夏の頬が赤く染まり、息が荒くなる。桃色にけぶるような息を吐きながら、彼女はぎゅっと自分のワンピースを掴んで耐えていた。恐らく、その熱の正体が分からないのだろう。いかにも品行方正なお嬢様といった風情の小夏だ、男性経験があるとも思えない。下手をしたら、自慰の一つもしたことがないなんてこともあるかもしれなかった。
ワンピースの裾を掴んだ手が、不自然にもぞもぞと動いている。下腹部、それから股間へ伸びそうになるのをどうにか自制しているようだった。どこが疼くのか気づいてしまったのだろう。その清楚なお洋服の下は、既に大洪水なのかもしれなかった。ああ、露出の低い服であるのが非常に勿体ない。
「コカンが疼いてやべえだろ?それが俺の能力だ」
力の使い方は間違ってなかったようだ。しゃがみこんだ彼女の額をつん、とつついてやると、それだけで感じたのか華奢な肩がびくりと撥ねた。
「俺が望んだ相手は、誰であろうと俺様の雌奴隷に堕ちる!俺様の意のままに操れる……!辛いだろ?苦しいだろ?言ってみろ、俺様が楽にしてやるぜぇ……!?」
「い、嫌……嫌ぁ……!」
「強情だなあ。気持ちいこと、興味ねえの?清廉潔白なお嬢様とやらさあ」
「嫌あっ!やめて、やめてぇっ!」
彼女の心をずたずたに引き裂くため、意思はわざと残してある。泣きながら後退りしようとするその姿は、実に気分が晴れるものだった。今まで散々己を馬鹿にしてきた相手が、泣きながら自分に慈悲を請う。こんな楽しいことが他にあるだろうか。
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