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姉に呆れた顔をされ、もうひとつの質問には答えて貰えず姉さんの部屋から追い出された俺はリビングへ行き、昔から俺らの身の回りの世話をしてくれている蒼太さんの所で話をしていた。
奏「……ってことがあったんだけどさ、俺の家ってほんとにあの桜月グループの桜月?」
そういうと、蒼太さんは困った顔をした。
……なんかごめんね?
蒼「坊、ホントに自分の周りのこと知らなすぎじゃないですか?」
蒼太さんは昔から俺のことを坊、姉さんのことをお嬢と呼んでいて、少しヤ〇ザっぽいななんて感じてはいたんだけど……
蒼「坊、私はこの家の執事なんですが……。
後、坊は私がこの呼び方をする時、ヤ〇ザっぽいとか何とかと思ってはいませんか?」
バレてやがる(ノ≧ڡ≦)☆
奏「ごめ〜ん、ずっと思ってた。」
蒼「泣いていいですか?」
ごめんね、蒼太さん。
蒼「呼び方についてはすみません。ですが、奥様や樹様からのお願いですので……」
樹様という人は俺のお父さんだけど、ほんとごくたまに会ったり、遊んだりする様な関係で余り父とは思えないのが最近思うところ。
まあつまり、忙しい人だ。
でも、会社の社長だなんて一言も言って無かった為分からなかった……
少しぐらい教えてくれてもいいのに……
奏「なんか、お父さんやお母さんがなんも教えてくれなかったのすげー悲しいや……」
蒼「坊……。……すみません、知らないとは知らなくて……」
奏「俺こそ、自分の周りのこと全然興味なかったから……」
いや、まじでヤバいな俺。
全然身の回りのこと把握しきれてない。(._."ll)
なんか、まだ知らないことがありそう……。
蒼「もしかしてですが、坊。息子達のことも知らないとか……?」
ム・ス・コ?????
奏「誰?そr」
ピンポーン♪
空気を読めよ、チャイム
陽気な音を鳴らしたチャイムを見て、蒼太さんは玄関に行った。
蒼「……ら……たち、か……?……!!」
玄関から声が聞こえてくる。誰がいるんだ?
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