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しかし次の日漫画喫茶に行くと言ったら奴はまた超絶不機嫌になった はぁ、朔夜ってマジで面倒臭え やはり俺にはまだ本当の自由と言う物はないみたいだ 『暇』 「デートする?」 『いってらっしゃい』 「いやいやデートなんだから憂も一緒に行かないと」 『何で?』 「何でって……」 『そーいや朔夜って女とデートしねーの?一般的にデートは男と女がするもんだろ?』 「しないしない!デートに性別なんて関係ないよ。相手の事が好きならそれで良し」 『俺朔夜自身の事はまだ好きか分かんねーし』 「…………」 何やかんやで結局何処にも出掛けず今日はずっと朔夜と2人きり 最近仕事に行ってる事が多かったから一日中2人きりは何となく久しぶり…… 「憂、寝癖が……」 『触んな』 「憂、口元にチョコが……」 『触んな』 「憂、肩にホコリが……」 『暇なら掃除でもすれば?』 「憂、ちょっとだけ……」 『だから触んなって言ってんだろ!』 やたらと朔夜が絡んで来る うっとおしい! 「ねぇ、どうして憂はそんなに可愛いの?」 『知らねーよ。ってか可愛いって何?』 「はぁ〜可愛過ぎてずっと見てられるよ。憂は俺の癒しなんだ」 『さて出掛けよっと』 「ストップ!!」 朔夜には本当に色々感謝してる でもうざいもんはうざい 「憂、俺はね、憂が居てくれるだけでいいんだ。俺はもう憂なしでは生きて行けないよ」 『頑張れ人間』 「もう……その人間って呼び方本当にやめてよ」 クスクスと笑いながら絨毯の上で寝転がっている俺の頭を撫でる朔夜 奴は今機嫌がいい そこで俺は聞いてみた 『なぁ、俺って変?』 「どうしたの急に」 『んー……何となく?知らねー事だらけだし』 「それは仕方ないでしょ。人間じゃないしずっと地下室にいたんでしょ?……まさかあの男に何か言われたんじゃ」 『別に何も言われてないけど……まぁ確かに俺が喋ると春間はよく変な目で俺を見るしな』 「あの男の事は気にしなくていいよ。無視すればいい。俺から見ればあいつの方が変だし」 『そーなの?』 「変だよ!店員のくせに馴れ馴れしく憂に話しかけやがって」 『……そうか、俺は朔夜以外の人間と話す事もダメなのか。本当の自由って一体何なんだろうな』 「ぐっ」 奴は何故かダメージを受けていた まぁどーでもいいや 「憂、俺はね、ただ憂の事が心配なんだよ。ほら、憂の存在が他の奴にバレたら……」 『はいはい分かってるって。ってか俺が地下室に居る時俺の世話してた女は俺が吸血鬼って分かってただろ?って事は俺の事知ってる奴他にもいるんじゃね?』 「………………その可能性は十分にある。けどその人が来なくなってからは誰も来なかったらんでしょ?」 『まぁ……』 「わからない事が多過ぎるよ。本当さっさと病院の中を調べれば良かったのに俺ってば本当に馬鹿だよ。悔やんでも悔やんでも悔やみ切れないよ」 『はいはい同じ事何回も聞いた』 「はぁ……」 俺も知らない俺自身の事…… まぁ興味無いからどーでもいいけどね! .
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