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大天使の会合
次の日、大天使による会合に呼ばれた星太は天守閣に来ていた。黄泉の国の最上階部分である。見晴らしが良く街の隅々まで見渡せる。下界で言う富士山の頂上のようなところである。今日は、晴れていて特別美しい景色が広がっていた。
大天使は現在7人いて主に、下界の魔物や大規模な戦争が起きた時にこのような会合が開かれることになっている。星太は裁判官の位なので小天使の扱いだか、来月、大天使に昇進するためこの場に呼ばれた。既に7人の大天使はそれぞれ挨拶を済ませたようだ。
「お久しぶりです、菜大天使様」
深くお辞儀をして、息を止めた星太はゆっくりと頭を上げた。
「星太、久しぶりじゃのぅ、昇進おめでとう」
菜大天使は大天使の中でも別格に強く、精巧な顔つきと絹のような金髪の見かけにはよらず、確実な剣術から星太は尊敬している。
「ありがとうございます。剣術の技を磨きより一層邁進して参ります」
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