大天使の会合

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「この世は、前世の記憶を忘れ生きてきたじゃろうが、過去の記憶と向き合うことも、大天使への一歩じゃ、お主の神器を召喚するときがきた」 十字を斬り菜大天使は円陣を描いた。五芒星のような形で、神々しく輝いて天から差した光から、立派な波紋のある日本刀が現れた。 星太が手のひらを上にするとひらりと優しく刀が落ちた。俺の剣、大切にしなきゃと思いそっと予備の鞘に入れた。 「明日から、下界で修行の身じゃ、立派になって戻ってきておくれ、場所は和の国、忘れたかもしれないが、お主のゆかりもある国じゃ」 はっとした。俺のゆかりのある土地…。きっと何かあるに違いない。 「修行に励み立派な大天使になって帰って参ります。」 「今日はよく眠るんじゃよ」 「菜大天使様、ありがとうございます」 彼は父親のように可愛がってくれた。俺を下界で修行させることに本当は心配なはずだ。俺も期待に応えたい。
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