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このカツラ……あついな。
いまは屋上までの階段を登っている最中だ。
この季節は、まだ肌寒い日もあるが階段を何段も登れば汗をかくくらいには暑い。
はぁ"〜。なんで俺がこんな苦しい目に……。
早く屋上に辿り着いて新鮮な空気吸いたーい。
ん?今人周りにいないよな…?
それに眼鏡もつけてるし。
ワンチャン、カツラ外しても大丈夫なのでは?
さっき頭掴まれたせいで頭皮は痛いし、とりあえずピンも外したい。
何より暑いし…………。
眼鏡つけてるから顔は見えないし、そもそもカツラ取った俺を見てもみんな誰かわからないだろ。
なんたってもう俺のチャーミングポイントになってしまいそうだから。
すっごい不本意だけど。
《じゃあチャーミングポイントじゃなくね?》
一旦立ち止まっていそいそとカツラを外す。
あ、そうだ。カツラはどこに仕舞おう。
……………………。
どっかなんか隠せる場所に置いておいて帰る時またつければいいか。
そう思って俺は見つからなさそうな場所にカツラを置いて屋上へ向かった。
この選択が後にものすごい後悔することになるとは知らずにーーーーーーーーー
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