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屋上の扉を開けると爽やかな初夏らしい風が吹いていた。なんだか久しぶりに感じる澄んだ空気をめいいっぱい吸い込む。
『空気が美味しいってこういうことだよな!!』
そう言いながらここには誰もいないだろうとたかを括り油断しまくっていた自分を叱りたい。
「おい。」
『#-&*<=×*%×→@&/?』
その声にあまりに動揺しおしっこがちびりそうになる。それと共に身体のバランスを崩してしまい、金髪の不良?の方へ倒れ込んでしまった。
「ちょッ、おい……ま、まま待て!」
倒れるモーションに気づいた不良はそのイケメンな顔をかなり破顔させ、取り乱していた。
ごめん!悪気はないんだ!不良(仮)!!
バタンっ
何とか身体の重さはかけないように地面に手を付いたが、不良の方は完全に仰向けにいったのでかなり痛いだろう。
すまねぇ。
『ごめん、ごめん。悪気はなかったんだって。』
そう笑いながら俺が不良にのしかかった状態で謝る。ギロリと下から睨みつけられるがしょうがない。
「さっさと退け。」
ん!?声なき声が不機嫌そうにさっさと退けと言っている気がする!?
《普通に声です。》
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