その続きを読みたい！

「ねえ、覚えてる？」

　異世界物語はその言葉で終わった。
　願い通りのハッピーエンドだった。

　よかった。
　そうは思うが物足りない。
　彼女と彼の幸せな日々を知りたい。
　もっと読んでいたい！

　先を読みたくても読めない、幸せに終わった物語をわたしは何度も何度も読み返した。スマホ画面を見入った。

　何度読み返したかわからなくなっていた深夜だった。最後のセリフが載っているページを表示したときだった。

　スマホ画面の右下に「次へ」という丸いマークが現れた。

　こんなマーク、今まで出てたかな？

　わたしはそう思いながら、マークに触れた。次のページは広告だったはずだけど、まあいいかと開けた。