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ユタカ君の秘密基地
放課後になると、ユタカ君はいつも一人で寄り道をします。
帰り道にある神社にユタカ君の秘密基地があるからです。
境内は木々に囲われていますが所々、奥が見通せないほどの茂みになっています。
その茂みに分け入った先に獣道を見つけ、そこを進むと、ぽっかりとした空間になっていました。
その空間には、切り株が4つ並んでいて、それをベッドに寝て過ごしたり、机と椅子として使ったりできてユタカ君は気に入っていました。
ユタカ君はそこにおもちゃやお菓子といった色々な物を持ち込んで秘密基地にしていたのです。
秘密基地に着いたユタカ君は早速、クッキーの缶に入れておいた飴を取り出し口に運びます。
飴玉の入っていた袋は獣道に捨てました。
置いていた漫画を取り出し、切り株に座って読みはじめた矢先、茂みがガサガサと揺れて、そこから小さなおじいさんが現れました。
突然現れたおじいさんに、ユタカ君は目を丸くしました。
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