番外編 彼と二人、幸せに包まれる未来を夢見て

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ブラウスの襟の隙から、胸の谷間にちゅっと唇で触れると、 「ウェディングドレス姿の君を見ていたら、早く結婚をして私だけのものにしなければ、君を失ってしまうんじゃないかと思えて……」 彼が切なげに口にして、私の身体をきつく抱き締めた。 「もう離したくはないんだ、君を」 そのまま運転席から、助手席に座る彼の膝の上に横抱きに抱え上げられる。 「離さないでいてください」 彼の首に腕を回して、ぎゅっと抱きつくと、 「キスの先に進んでもいいか?」 頬にひたりと片手があてがわれて、じっと瞳の奥が覗き込まれた。 車の中でなんてと、すぐには答えられないでいると、 返事を待ち切れないかのような性急なキスが、唇を塞いだ。 「んぅ……」 「声を聞かせてほしい、もっと」 「だけど、こんなところで……」 「誰もいない。だから、抱かせてくれ」 普段にはない強引さで迫る彼の言動に、いつもとは違う魅力が感じられてたまらなく惹かれてしまう。 「いいだろう?」 繰り返されるキスの合間に訊かれると、もう拒むことはできなくて、無言でこくんと頷いた。 ブラの(うわ)()りに指が掛けられ、僅かにずらされて覗いた胸の尖っ先が唇の温もりに包まれる。 「あっ、ん……」 「もっと感じてみせてほしい」 履いているスカートの裾へ手が伸ばされ、恥じらいに身をよじる。 スカートが膝上までたくし上げられ、太腿が撫で上げられると、ショーツに手が掛かった。 「い、や……」車の中での経験などはなくて、込み上げる羞恥に涙が溢れそうにもなると、 「じっとしておいで」 涙の溜まった目尻に、そっと唇が寄せられた……。
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