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「誰か向こうのほうでこっちを見てるよな?」
パースはビビりながらもみんなに問いかけた。みんながその気配を感じとった。けれどもブランカはギターを弾く手を止めない。
「おい、ブランカ!こんな時にギター弾いてる場合か!戦闘態勢だろ普通!」
パースがブランカにいうと、
「俺はギターで世界平和を目指すと誓ったんだ。それに、俺が襲われることはない。なぜなら、シオンがそばにいてくれるからな。」
ブランカはニヤッとしながら、シオンを見ていった。シオンは冷や汗をボタボタ流していた。
「えっ、僕…。いや、うん…。」
シオンも覚悟を決めたように「何者か」に体を向けた。その瞬間、
「ウッキキキィ~!!!」
と「何者か」は叫んで、こちらに駆けてきて、ブランカの周りを小躍りし始めた。
「…へ?」
一同は予想外の展開に再び凍りついた。よく見てみると、「何者か」はムキムキのお猿さんだった。とても体格の良い、どっしりとしたお猿さんだ。するとシオンが、
「ウキキキキ?」
とお猿さんに何やら話しかけた。
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