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「証明しようったってどうすんだよ?」
パースはまだイライラしているブランカに言った。
「そういや、あの森の中にあるトンネルの件はどうなったんだ?」
ブランカはジャングルジムから身を乗り出して、下にいるパースに尋ねた。
「あぁ、あの森の中のトンネルに怪物がいて、トンネルを通った人を襲ってるっていう…。まだ未解決なんじゃないか?しかも、あの話はただの噂話っぽいし、真相はまだ分かんないよ。」
パースは首を傾げながら答えた。
「よしっ、決めたっ!!」
ブランカは勢いよくジャングルジムから飛び降りて、パースの両肩をバシッと掴んだ。
「俺たちでその謎を解明して、真実を明らかにするんだ!それも世界平和の一歩だろ?解決できたら、さっき俺の夢を嘲笑ったやつらに言ってやるんだ、ざまぁみろってな!」
ブランカは両眼を爛々とさせながら言った。
「マジかよ…。」
パースはぽつりと苦笑いした。パースは知っている。昔からブランカは一度決めたことは絶対に曲げないし、途中で投げ出したりもしない。どんなに辛くても最後まで諦めない性格なのだ。
「こういう時にはやっかいだよなぁ…。」
今度は鉄棒で逆上がりを連続して回っているブランカを見ながら、パースはため息をついた。
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