4人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうなのか?!じゃあ俺たち同い年じゃねぇか!」
一気にブランカとパースとシオンは暗闇の中で仲良くなり、再びトンネルの中を進んでいくことになった。
「ところで、なんで暗いところが苦手なくせにトンネルに入ったんだ??」
ブランカは気になっていたことをシオンに問いかけた。シオンはもじもじしながら、
「それは、その…ちょっとかっこいいところを見せたいなぁなんて…。」
と言った。ブランカは呆れたように
「怖がりなくせに考えだけは一丁前だよ。」
と皮肉を込めて言った。
「もう歩き疲れたよう。お兄ちゃん、休憩しようよ。」
女の子が途中でぐずり出したので、少し休むことにした。と言っても、当たりは暗いし、みんなで手を繋ぎながら座ることにした。
「そうだ!!」
ブランカは急に思いついたように、立ち上がってギターを取り出した。
「俺のギターの演奏を聞いたら、気持ちも晴れやかになるさ!」
真っ暗闇の中でもブランカの指は正確に動いていた。体が覚えているのだ。ブランカの指から奏でられた軽快なリズムは、みんなの耳を癒した。
「お兄ちゃんすっごーい!」
女の子も感心したその時、またしてもあの恐怖がみんなを襲った。
最初のコメントを投稿しよう!