占い師

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「それは貴方が間違った道に進むからそうなったんです」 「間違った道?」 「そうです。自分に合わない道に進んだら、人間として輝くわけがないんです」 「だったら俺は、どの道に行きゃあ良かったんだよ。俺でも輝ける道があったのか?」 「ここからは有料です」  占い師は線を引くように、指先で西田の足元を右左に何往復もした。西田は膝をガバッと開くと、視線を落とし足元の文字を読む。 「あぁ、3000円ね」  話の先が気になる西田は、仕方なく財布から1000円札を3枚取り出した。 「はい、まいど。では、お話しましょう」  占い師は右手で印を結ぶように、西田に向けて何やら指を動かす。西田はまるで呪文をかけられているみたいに不思議な気持ちになった。
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