Cyan 0

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「心配だよー、スカーレットのこと」 「どうしてだ」 「だって……」  君は優しいから、きっと仲間全員の世話して守って、今も気にかけてるよね?  どんな連中だったかなんて忘れたけど。  そのせいで記憶容量いっぱいになってない?  そんなの嫌だよ。 「チップ手に入ったら、またフォーマットして」  身体を寄せて、甘えるように言ってみる。 「……わかった」  嬉しい。  ねえ、スカーレット。ボク、余計な記憶、いっぱい捨ててるんだよ。二度と会わない人とか、前にいたっぽいスラムとか、役に立たない生活の知識とか……君はたぶん気づいてないけど。  ボク、バカだからさ……元々容量あんまりないんだ。  でも記憶は全部、君で埋め尽くしたい。  だから君も、記憶はボクのためだけに使ってよ。  ……ね?
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