僕が君を好きになった日

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僕はある日、大きな間違えをした。 その日はたまたま彼と帰りが一緒になった日のことだ。 外は大雨で、彼は傘を持ってきていなかった。 僕は何も考えずに家に来るか聞いてしまった。 彼の家が遠いことを知っていたから。 僕の家は徒歩5分。 彼は最初遠慮していたが、僕が半ば強引に入れた。 僕はその瞬間彼との近さにに気づいた。 何せ相合傘なのだから。 一気に頬が熱くなる。 彼に見られないように必死に隠した。 僕より少し背の高い彼は、まっすぐ前を向いて歩いていた。 紳士な彼は、傘を持ってくれていた。 その横顔を見た僕は、何を思ったのか、彼の頬にキスをしてしまった。 多分、気持ちが高揚していたのかもしれない。 一瞬何をしたのかわからなかった僕と、一瞬何をされたのかわからなかった彼との目が合う。 彼はいつもの表情で見ていたと思う。 けれど、僕は状況を理解すると、走ってその場から逃げた。 高揚する気持ちと、燃えるように熱い頬は、大雨に打たれても、収まらなかった。
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