7.

2/4
前へ
/21ページ
次へ
ポケットの中のスマホが震えて、確認したら仕事相手からの電話だった。 別にここで話してもよかったのだけれど、なんとなく気が引けて一度外に出て折り返しの電話を掛けた。 5分後――、電話を切り空をふと見上げれば、綺麗な夏の入道雲が出ていた。 そういえば……、君をアマゾネスみたいだなと思ったあの日も、入道雲が出ていたっけ……。 そうだ、あの日もすごく暑い夏の日だった。 日差しを手で遮り、僕は踵を返した。 病室へと戻り、僕は真っ先に部屋のカーテンと窓を開ける。 とても気持ちのいい風が部屋に入ってきて、僕はその感触にうっとりと目を閉じた――、
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加