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「約束」と君は言った。
「覚えてる!覚えてるよ!」
「本当?」
クスクスと笑う君に、
「本当さ!心から君を愛してる」
「え?」
「僕は誠で、君は莉紗!僕は莉紗を永遠に愛してる!」
「え?!」
「僕は君の婚約者で、君と結婚する!あれから随分経っちゃったけど、絶対に結婚する!君しかいない!僕には君しかいないんだ!」
「えぇ!」
「なんでも聞いて!なんでも答えるから!」
「誠?」
「散歩も行く!毎日だって、君が覚えててくれてる限り、僕はなんでもする!」
「……」
「莉紗?」
まさか、また分からなくなってしまったのか?
恐怖が込み上げた時――、
「変な誠、まぁ、そんなの今に始まった事じゃないけれど――」
僕は素早く手を伸ばして、君に思いっきりキスをした。
むぐっ、て変な声が聞こえたけれど構うもんか!
ようやく唇を離したら、
「ちょっと、どうかしちゃったの?」
目をまん丸にした君に怒られる。
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