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「ねぇ、どうしたの?」
僕は考え事をしていて、有彩の言葉にはっとした僕は、
「いいや、何でもない!」
ととっさに答えた。
「記憶喪失のこと?」
有彩に見抜かれたと思った僕は、
「うん、この2年間、僕は何をしていたんだろうと思ってね!」
と正直に答えた。
すると有彩が、
「無理に思い出さなくてもいいんじゃない!
私が巧生の傍で少しずつ教えてあげる!」
と優しい言葉をかけてくれた。
有彩は僕の記憶を取り戻そうとしてくれているのか、スマホの思い出の写真を見せながら僕にいろいろな出来事を教えてくれた。
そんな有彩の姿を見て、僕は今頼りになるのは有彩だけだと思った。
パスタのお店を出て、有彩と僕は渋谷駅まで一緒に歩き、帰りの電車が違う僕たちはここで別れた。
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