記憶喪失

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翌日僕は、有彩に連絡を取って大学の講義が終わった後に会うことになった。 僕は有彩にどうしても聞きたいことがあった。 翌日夕刻に渋谷の待ち合わせ場所で有彩と出会い、コーヒーショップに足を運んだ。 コーヒーショップでは2人ともカフェラテを注文して席に着いた。 「有彩は僕の恋人だと言ったよね!  でも、僕は月那という女性と付き合っていたみたいなんだ!」 僕が率直に話をすると机の対面に座っていた有彩は、沈黙したまま寂しそうに僕の顔を見つめていた。 「どうしたの?」 僕の言葉にはっとした様子の有彩は、 「騙すつもりはなかったのよ!  でも、こう言わないと巧生は私に振り向いてくれないと思って…」 と少し悲しそうな表情で胸の内を明かしてくれた。 「この2年間、僕は何をしていたのか、知っていることを正直に話してくれないかな?」 少し強い口調で僕が質問すると有彩は、 「巧生は月那さんという女の人と付き合っていたみたい…  でも私は、巧生は月那さんとは付き合わないほうがいいと思ったの…」 と正直に話してくれた。 「どうして月那と僕は、付き合わないほうがいいと思ったの?」 僕がさらに質問すると有彩は、 「巧生は月那さんに騙されていると思うの…  きっと…」 と半信半疑に話してくれた。
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