2021年6月どこを走ろうか?

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2021年6月どこを走ろうか?

e8f24852-63c7-44d9-9c4e-3a5cc666e07c「兄上('ω')ノ!! 兄上(*^▽^*)!!」  俺の隣の家に住む少女、御祭理鋭利(おまつりエイリ)が訪ねてきた。中学3年生だ。 「俺を兄上と呼ぶのをやめないか、鋭利ちゃん……」 「ちゃんヅケはやめとくれと言ってるでござんしょ(; ・`д・´)? 呼び捨てにするでござんしゅよ(^_-)-☆」  黒いジャージ姿の鋭利はいつもこんな変な喋り方だ。 「兄上、京都でワンボックスの軽自動車を買ったんでござんしょ(*^▽^*)? 奈良県内で買えばいいんでないでござんすか(;^ω^)」 「鋭利。お前さんは分からんと思うんだが、良い車をいかに安く手に入れよと思ったらな。有人のコネ以外に手段ってあるんだよ」 「兄上は私をからかってるでござんすな"(-""-)" 私は知ってるんでござんしゅよ。各県には軽自動車専門店ってあってね。お手軽な値段で中古の軽自動車を買えるでござんしゅよ('ω')ノ♪」  黒ジャージで決めポーズをしながら勝気がお盛んな鋭利。そんなこの子に俺はひとさし指を立たせて左右に振る。 「ちっちっちっち♪ 違うんだな。 それは車を買う初心者が陥る典型的な罠だぜ」 「言い訳がましいでござんすよ兄上(^_-)-☆ 私は内心で兄上が悔しがっている姿を妄想癖の如く妄想しているでござんすよ(ノД`)・゜・。」 「ローコストをブランドにしているとみせてな。メンテナンスパックでプラス20万円という罠が潜んでいるんだよな」  俺はZボックスという箱型の軽自動車を選んだ。走行距離4万キロで70万円込み込み価格というローコスト。ただし、メンテナンスパック一切なし。買った証明書を見せる。 「そんなわけないでござんしゅ(ノД`)・゜・。 そんなん絶対、粗悪品の事故車両に決まっているでござんしゅよ(ノД`)・゜・。」 「残念でした♪ メンテナンスうんぬんかんぬんは知り合いがいるんでな。大丈夫だ。鋭利よ。お前は知らんだろうがよ。中古車にもオークションがあってな。県外の中古車屋がそれを格安で落札してお手頃価格で売るんだよ。小さい中古車屋ほど、早く商品を置くスペースを確保したいからお手頃なんだよ。ソールドアウトも早いんでな♪」 「兄上、私をまたまた妹扱いしたな!!( ゚Д゚)」 「アホか。それは子供扱いの間違いやろが」 「兄上、童貞ホ(どてほ)(ToT)/~~~!!! 童貞ホ(どてほ)!!! 永遠の童貞ホ(どてほ)!!!」  風俗嬢しか知らん俺にその言葉は冷たく突き刺さる。黒ジャージを着たまま、鋭利はポカポカと殴ってくる。 「で? 俺がZ-BOX(ズィーボックス)を買ったんだがどうだってんだ?」 「兄上。私の愛刀を載せて遠方へのローディングに連れて行ってほしいでござんす('ω')ノ」  鋭利の愛刀とはロードバイクのことである。鋭利は大のロードバイク好きなのだ。 「いつも奈良県の中央部から北部を走っていただろうが」 「兄上がZ-BOX(ズィーボックス)を買ったと聞いてな。私の愛刀を載せることができるか調べたでござんすよ('ω')ノ そしたらOKみたいなので載せて遠方で走らせてくりでござんすよ(^_-)-☆」 「そういうことね」  理解はした。  俺は鋭利の嘆願を許可した。 「やったぁああああ(*^▽^*)」 「但し、行先は俺が決めるぞ」 「遠方だったら何だっていいでござんす('ω')ノ で? どこに行くでござんすか?」 「だんじり祭りの都、大阪府の岸和田市だ♪」 「だんじり祭り? 私。それ知らんでござんすな(ΦωΦ)」  何故、岸和田市かというとだ。  適当に決めたからだ。
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