幽霊向上委員会

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「では、行かせて頂きます」 玲奈達はその道に車を走らせた。 「ふぅーやっぱり閻魔大王様は怖いねぇ」 「本当に!睨まれたら身動き取れないもん」 お七ちゃんもお菊ちゃんも閻魔大王様は怖いらしい。 「でも火の玉の腕時計くれたわ本当は優しいのよ閻魔大王様、腕時計してたね ロウーレスの高い物だよ!うふっ」 「そうなのかい?とてもじゃ無いけど閻魔大王様のお顔は見られないよ!玲奈ちゃんは根性座ってるんだねぇ」 玲奈はワクワクしていた 玲奈の時代に戻れるのだから...... どれ位たっただろう だんだんと玲奈の見覚えのある街が見えて来た。 「お岩姉さん達下を見てぇ、私の時代に 着いたよ」 「あららら驚いたねぇ 大きな墓石ばかりじゃないか! 「アハハ、お岩姉さんあれはビルよ 会社やマンションで人が生活したり仕事したり する家だよ」 「凄いねお菊ちゃん、こんなに人が居るし綺麗ねキラキラしてるよ」 「本当だね!お七ちゃん なんで点いたり消えたり色々な色があるの? 玲奈ちゃん」 「あれはネオンって言うのよ看板だよ 電気で点いてるのよお菊ちゃん」 「看板なのぉ?電気って凄いね!派手なお墓だと思ってたアハハ」 「お七ちゃん私もお墓だと思ったわアハハ」 3人はキョロキョロ車の窓から首を出し外を見ている。 幽霊のお上りさんと言ったところである。 「ここは東京よ、江戸だった所」 「ここが江戸?こんなにも変わるもんかね? 時代は私らを忘れちまうのも無理ないかアハハ」 玲奈は東京都内を上から色々と説明しながら車を走らせた 玲奈の家はあの火事の後、どうなっているか分からないが20階のマンションを目差した。 「あった!おばあちゃんが元に戻してくれてたんだ良かった」 「ええ~ここが玲奈ちゃんの家? こんなに高い家なんてぇ凄いね」 「本当だねぇ!あっちは平屋だと思ってたけど 20階ってこんなに高いとは何だか怖いじゃないか」 「どうして上がるの?こんな高いと階段登るの無理だよぉ」 「エレベーターがあるから直ぐ着くよ」 3人はポカンと顔を見合せ頭を傾げる 「とりあえずバルコニーに車を停めるわね 皆の荷物入れてから駐車場に入れるわ」 玲奈の言う事が何も分からない3人はただ頷くしか無いのだった。 玲奈はバルコニーに車を浮かせて 停める 「到着しました!お岩姉さん達お疲れ様でした」 お岩姉さん達は恐る恐るバルコニーに出ると 「ひえっ高い!下見るの怖いわぁ」 「どうしたら、こんな高い家作れるんだろうねぇ大したもんだねぇ」 「お城より高いよ!凄いね玲奈ちゃん お姫様じゃないの?」 「アハハ、そんな事無いわ ここはおばあちゃんの家だよ! 両親が亡くなってからここに住んでるのよ 私の家は普通の一戸建てこことは大違いよ 早く荷物下ろして部屋に運んで」 「玲奈ちゃんそうかい、辛い思いしたんだね いいおばあちゃんで良かったねぇ さあ!お菊ちゃんもお七ちゃんもさっさとおしよ!」
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