幽霊向上委員会

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「これで玲奈ちゃんの顔は、お婆ちゃんには 知らない人に見えるから話しても大丈夫だよ」 「お婆ちゃん死んじゃうの?」 「まだまだ、生きるよ」 「本当に!良かったぁ」 玲奈は静かに登美子を呼ぶ 「お婆ちゃん起きて」 登美子が目を覚まし、病室の電気をつけた。 「あなたはどなた?ああ、お迎えが来たのね 早く玲奈の所に連れて行って下さい」 「違うのよ、お婆ちゃん私は玲奈ちゃんの友達で病気だと聞いてお見舞いに来たの遅い時間で ごめんなさい」 「お迎えじゃ無い?そうですか...... いいのよ、わざわざありがとうございます 今迄でお見舞いに来たのは管理人さんだけ 玲奈が私の相続人だったのだけど死んでしまってお恥ずかしい話しですが遠い親戚は電話で お金目当てばかり、玲奈の事を悲しんでくれる 人は誰も居ない!玲奈に会いたい」 「お婆ちゃん!」 涙を流す登美子を思わず抱きしめる 登美子は何かを感じた、この感触......気づく。 「玲奈?玲奈なんだね!そうなんでしょ?」 「お婆ちゃん嘘ついてごめんなさい私は幽霊なの怖いだろうと思って」 「怖い訳ない!やっと会えたのね玲奈、玲奈」 お岩姉さんは大粒の涙を流しながら登美子の額に指を当て念を解いた玲奈の顔が登美子に見えた。 「ああ、やっぱり玲奈だ!会いたかった玲奈」 「お婆ちゃん私も会いたかったよ」 泣きながら二人は抱きしめ合う お菊ちゃんもお七ちゃんも抱き合って大泣きしていた。 しばらくして落ち着いた頃お岩姉さん達に気付く 登美子は玲奈に聞いた 「こちらの方はどなた?」 「お岩姉さんとお七ちゃんとお菊ちゃんあちらで凄くお世話になったの」 「あの、有名な幽霊さんなの?初めまして 玲奈の祖母ですよろしく、玲奈がお世話に なりましてありがとうございます」 「は、初めましてお岩です、お七です、お菊です 私達を怖く無いのかい?」 「勿論、玲奈がお世話になったのに何故? 怖い訳ないわよオホホ」 お岩姉さんは記憶を消すべきか悩む 「お菊ちゃん、お七ちゃんどう思う? 記憶消すのが気まずいんだよ」 「そうだね、こんな優しいお婆ちゃんだし 玲奈ちゃんもこんなに喜んでるし」 「閻魔大王様は知られたら記憶を消せと言うし どうしたもんかねぇ」
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