幽霊向上委員会

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お岩姉さん達は悩み続けた。 「どうしたの?コソコソ話して」 玲奈が答える 「お婆ちゃん、実は人が幽霊を見たら記憶を 消さなければならないの でも忘れて欲しくない!どうしたらいいの?」 玲奈はお婆ちゃんに縋りついて泣くばかりである。 「玲奈を忘れる筈は無いでしょ それに幽霊を見て居ないもの体は玲奈として 見えているのよ」 お岩姉さんは納得した。 「そうだよ!今は姿形のあるままでお婆ちゃんと話してるじゃ無いか 火の玉はほら、この腕時計の中だよ!」 「そうだよね!閻魔大王様は幽霊の姿を見られたら記憶を消すと言ってたわねぇお菊ちゃん」 「そうだよ!玲奈ちゃん確かに 言ってたよね!お七ちゃんも覚えてるでしょ?」 「うん、確かに言ってた!うん」 お岩姉さん達は小躍りして喜んだ。 「だけど 、お婆ちゃん約束して欲しい 私達が幽霊だと誰にも言って欲しくないの もし、話したら私達は二度と帰って来れない」 「分かってますよ、言った所で誰も信じないわ ボケだと思われるだけよ又、入院なんて ごめんですよオホホ」 お岩姉さん達はお婆ちゃんが自分の本当の お婆ちゃんの様に思えたのだった 「玲奈じゃあ、いつまで一緒に暮らせるのね 嬉しい......孫が4人も出来たわお岩ちゃん達 そう思ってもいいかしら?」 お七ちゃんが言う 「本当にいいの?お婆ちゃんの孫になりたい! お婆ちゃん大好き」 お岩姉さんもお菊ちゃんも皆お婆ちゃんに 抱きついた。幽霊に家族が出来たのだから...... 登美子は泣きながら 「皆は私の可愛い孫ですよ、長い間寂しい思いを したでしょうに......」 お岩姉さん達の背中を撫ながら本当の孫の様に 思う登美子であった 日本髪では頭を撫でてやれ無いからだ。 それから色々な話しをしているとお岩姉さんが 足音に気づく 「誰か来る!」 「夜中に看護師さんが見回りに来たのね 皆、早く何処かに隠れて!こんな時間に人が 居ては変に思われるわ早く!」 玲奈達は慌ててロッカーに隠れる お岩姉さんとお菊ちゃんはトイレに出遅れた お七ちゃんはお婆ちゃんのベットの下に隠れた 登美子は電気を消し寝た振りをした 病室のドアが開く 看護師が懐中電灯を持ち入リ点滴をチェックをし お婆ちゃんの掛け布団を肩迄掛け脈を測る 「脈が早いわどうしたのかしら?」 登美子はバレないかとドキドキしていた 思わず起き 「あら、社交ダンスで優勝してた夢を見ていたの ドキドキしたわオホホ」 無理っぽいが他に思い付かなかった。
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