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第1話 一次面接
俺の名前は山田。21歳。都内の某マンモス私立大学の4年生だ。
学生時代は勉強もそこそこに、バイトとサークルに明け暮れた。裏ごし絹豆腐愛好会ではサークル長になり、後輩にも慕われてとても充実した日々を送った。
そして今日が俺の命日である。
それは一瞬の出来事だった。
就活戦線真っ只中の俺は、自転車に乗って志望企業の面接に向かう途中だった。
既に連戦連敗20連敗を重ねていた俺は、どうしてもこの企業の内定を勝ち取らねばと躍起になっていた。
前日は深夜まで面接で話す内容を練習してあまり寝ていなかったことが災いしたのであろう。
ふと自転車の運転中に意識が遠のいた瞬間があった。
そこから先は覚えていない。
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