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不幸
私の人生は不幸なことばかりだった。
いや、私は不幸なんかじゃなくて、自分自身も私の周りの人も不幸にさせる、死神のような存在なんだ。
小学生の頃、私と遊ぶ友達は皆、怪我をした。小学生くらいなら遊べば怪我くらいするだろうと周りの大人は言った。でも、それが1回2回では済まず、私と遊ぶ度に誰かが怪我をした。それからは、友達にも避けられ、先生にも距離を置かれるようになった。小学校卒業するまでには「死神」というあだ名がついた。
中学生になっても、「死神」というあだ名は消えず、いじめの対象にされ、私は不登校になった。両親は学校に行かないことを責めず、学校に行かない分、私と一緒に勉強をしてくれた。
高校は、私を知っている人のいない学校を選んだ。新しい友達もできて、やっと不幸なことから解放されたのだと思っていた。でも、そんなはずもなくて…
高校2年の夏休み、両親と一緒に海に行った帰り道、居眠り運転の車に衝突され、私だけが生き残った。お通夜もお葬式も生き地獄のようだった。深い悲しみに覆われて、生きてる意味さえわからなくなった。やっぱり私は「死神」なんだと思い知らされた気がした。
高校は辞めることなく、しっかり3年間通った。私が中学生の時に、「高校は楽しいところだよ!」と楽しそうに話していた母を裏切りたくなかったから。その後は、大学には進学せず、両親と暮らしていた一軒家を売り払い、祖母の家に住まわせてもらった。なるべく人のいない田舎で、なるべく人と関わらないように、ひっそりと暮らすことにした。
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