純愛に、潜む

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業火に晒された飴細工のように 輝きを纏った思い出は 見る影も無く 死を望むとも 望んだ死に方ができるとは 思わないことだ わかっていたこと しかし 望まずにはいられなかった 二人にとっての宿命などと 安易な言葉は使いたくない 全てはボクが犯した罪 なのに キミはなぜ笑う? 契約か口約束か さほど重要ではなくて 真意の裏の裏 ボクが知らないキミがいる 業火に晒された飴細工のように 輝きを纏った思い出は 見る影も無く 業火に抱かれた蝋人形のように 偽りの姿の成れの果て 見る影も無く なのに キミはなぜ嗤う? 真意の裏の裏 ボクが知らないキミがいる 醜悪な嗤い声 滲む景色に映るのは 悪魔と化したキミか 悪魔そのもののキミか 聖女が奏でる葬送曲は 紛い物の賛美歌 悪魔が奏でる賛美歌こそが 常世で最も美しいと知る 生を望むのは容易い  生き方を望むのは困難で 死を望むのも容易い 死に方を望むのは無謀だ 業火に晒された飴細工のように キミの顔が溶け落ちてゆき そこにいるのは 涙を浮かべて 嗤う なにか
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