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彼との出会い
それは偶然見つけたとあるチャット板。
何気なく開いてみれば、とても活発で楽しそうな文字が沢山書き込まれている場所だった。
突然だけど、私には趣味というか、夢がある。
物書きになって、本を出すこと。
たくさん売れなくてもいいから、少しでも自分の書いた作品が読まれるといいなぁと思って、小さな頃からちまちま書いていたのだった。
ある日、投稿サイトなるものを見つけ、何気なく開いてみるとビックリ……。
世の中にはたくさんの作家の卵がいて、さらにこんなにも上手なのに出版には至らないのか……と驚くようなものが想像以上に沢山あることを知った。
さて自身の作品はどうかと読み返しているうちに、どれほどに下手なんだと思い知らされ、挫折しそうになって落ちる日が続いていた。
趣味程度にしか向かえていない私も悪いのだけど、それでもどこかに同じ思いの人がいないかなぁと、ネットサーフィンを始めてすぐに見つけたそこは、たくさんの文字が飛び交う賑やかな場所だった。
「ここに私も参加すれば、少しは腕が上がるだろうか」
そんなことをブツブツ呟き思い続けた1週間。
ええーい! ここは思いきって参加してみるしかあるまい!
と、やっとの思いで参加ボタンを押してみたのだった。
ーーーー初めまして。
ドキドキしながら書き込んだ一言は、きっとあっという間に流されるだろう、と予想通りたくさんの歓迎の言葉に流されていく。
ーーーーこんにちはー!
ーーーー初めましてー♪
チャットというもの自体が初めてだった私は、更新されていく画面を追いかけることに必死で、中々書き込みを入れられずに1人で慌てふためいていると、ピコンと個別メッセージ画面が表示された。
ーーーー初めまして、夢カタリバルームのリーダーです。
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