仰せのままに

3/3
前へ
/9ページ
次へ
『ゲーム終了。ゲーム終了。002のプログラムのデータを上書きします』  ダウンロード中とされながら、4219は、また、何処かに転送された。 「負けちゃったけど……どうなるのかな? 僕……」  一瞬の光で眩しいと、なりながら、眼を綴じてから目覚めると……。  キラキラと光る街の光景が現れた。  EGGハウスに、いつの間にか座らせられて、その街を見回すように移動している。自分と同じ様に、アバターがいっぱいいる。けど、違うのは彼らにはキャラクターの姿をしていた。  自分は、ツルペタの人形の身体に、目が点で、表情もなくて何もない。彼らはイロドリノ色を持っているキャラクター。少し羨ましいと思っていると、EGGハウスは、ある場所へと向かった。 「此処なんだろ?」  不思議そうに眺めていると、対策部屋と書かれてる場所に、到着。   『勝負に敗退した方々様。御愁傷様です。貴殿様方は、スケルトン様を辱しめプライドを侮辱したデータの方々の為、これより、スケルトン様に代わって、対策を行います』  相変わらずのアナウンスが聞こえる。  自分一人だと思っていたが、他にも何百人も此処に呼ばれてたみたいだった。 「何が始まるのだろう?」  不思議そうにキョロキョロと辺りを眺めていると、天井からキラキラしたミラーボールが、赤、青、黄色とカラフルな光を照らして、ノリノリな楽しそうな音楽が流れてきた。そして、ぷしゅぅーっと煙と共に誰かが現れた。 「ハァーイ!! 皆さんー!!  こんにちはーなのらー!!  たるるんのライヴに来てくれて、ありがとうなのらー!! 初めての人もそうでない人も、ありがとうなのらー!!」  煙と共に現れたのは、赤い大きなリボンを着けたツインテールの女の子。  ピンクとオレンジのレースいっぱいヒラヒラいっぱいなスカートと、オレンジのストッキングあんど、白の靴。  その女の子が現れた途端に、ぎゃぁーっ!! っと言う悲鳴が辺りに聞こえてる。散り散りに走り回って逃げる人。壁を叩いて出してくれっ!! と、言うものもいる。この子が何が恐いんだろうか? と、4219は、思っていた。 「今日もー!! たるるんの歌を聴いてくれなのらー!! けど、その前に、今日の楽しい楽しそうにお仕置きを説明するのなのらー!!」  たるるんは、楽しそうにマイクをわざとらしく小指を立てて持ち、ニコニコ笑顔。お仕置きと聞いて、4219は、一瞬表情が曇った。もしかして、何人かはこの子に、お仕置きをされたことがあるのだと言う事と、此処はゲームでミスしたら案内される場だと解った。お仕置きとは何だろう?  「今日のお仕置きは、ミズミズピョンピョンなのらー!」  ステージオンッ!!   この言葉で、キラキラ輝く光と音楽、そして、彼女は歌いだした。  
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加