ねぇ覚えてる?

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なにか悩んでるのか?もしかして俺になんか相談事があったのか? 起こそうか? 頬に手を伸ばしかけて止める。 元々サトミは酒に強いほうじゃない。だけど時々こんな飲み方をして酔いが回って毎回同じ台詞を吐く。 その答えを言わずに朝を迎えるのも同じ。 今までは酔っ払いの戯言、と流してきたけれど。 「何が言いたかったんだ?」 ※ 姫抱っこしたサトミをダブルベッドに収めて自分も布団に潜り込む。背中に彼女の温もりを感じてるうちに自分も睡魔に襲われてくる。 もうダメだ、落ちる そう思った時不意に背中でサトミが動いた。だけど寝かかった俺の体は動かない。意識と体は繋がってるけどバラバラなんだなー、なんて馬鹿なことを思ってるうちに彼女が俺の背中にピタリとくっついてくる。 「結婚前に言ったじゃん。私寂しがり屋の見栄っ張りなんだよって。忘れちゃったの?」 サトミが背中にすりすりと頬を押し付けてくる。 「私から構って欲しいなんて……言えないよ……」 ……そうだったのか。 どうやらサトミは俺が寝たと思ってつい呟いてしまったみたいだ。もしかしたらこれまでも同じようにボヤいていたのかもしれないけど。
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