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ちょっとしたこと
昔は必要以上に緊張していなかった。
あの頃と何が違ったのか。
青年は考えた末に、あることに気がついた。
「前よりボールと相手のことが見えていた気がする。」
青年は自分の視野が狭くなっている。
そう考えた青年は視線をいつもより上に上げたり、今まで気にしていなかった場所を歩いたりした。
すると知らなかった光景が目に飛び込んできた。
いつも位置にあるマンションの天辺に、企業マークが付いていたこと。
いつも通っているコンビニの店員さんが、家の近所に住んでいたこと。
たったそれだけの気づきだったが、いつもと何も変わらない日常が素晴らしく思えた。
この成功体験が青年を少しづつ変えていった。
次は何をしよう。
青年の頭の中はそれだけでいっぱいだった。
そこから、多くのことに挑戦するようになった。
そして、不思議と現実と向き合うようにもなった。
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